【現代の職人たち展】鍔ジュエリー EN – TSUBA|KIRIEBIJOU × 千夜賀風|鍔に宿る守りの美
《KIRIEBIJOU × 千夜賀風》
EN – TSUBA
武士の矜持を纏う、守護の美
このたび、切り絵の技術と独自素材によるジュエリーを手がける KIRIEBIJOU と千夜賀風のご縁から、日本刀の鍔をモチーフとしたジュエリーシリーズ 《EN – TSUBA》 が生まれました。
本シリーズは、横浜高島屋 8階にて開催される 「現代の職人たち展」 にてご紹介いただいております。
会期:2026年5月8日(金)〜5月13日(水)
会場:横浜高島屋 8階「現代の職人たち展」
KIRIEBIJOUは、「羽根のような軽さ」を表現したジュエリーブランドです。
水に強い特殊な紙を素材とし、そこに漆を塗り、箔を施すことで、純金やプラチナのような輝きと、古代美術品やアンティークを思わせる独特の風合いを生み出しています。
紙の性質と透かし彫りの技術を熟知した切り絵アーティストによって開発されたその素材は、2021年に特許を取得。
大振りでありながら驚くほど軽く、長時間身につけても負担になりにくい、新感覚のジュエリー素材です。
今回の《EN – TSUBA》は、KIRIEBIJOUの繊細な技術と、千夜賀風が大切にしてきた武士文化の精神性が出会い、生まれたシリーズです。
鍔に宿る、武士の美意識
日本刀の拵えを彩る「鍔」。
それは、刀を扱う者の手を守るための実用の道具でありながら、同時に、武士の精神性、美意識、祈り、そして時代ごとの技術が凝縮された、小さな造形でもありました。
わずか数センチの円の中に、草花、鳥、月、波、雲、吉祥文様など、さまざまな意匠が込められています。
そこには、単なる装飾を超えた意味がありました。
身を守ること。
心を整えること。
己のあり方を静かに映すこと。
鍔は、武士にとって、刀の一部であると同時に、自らの美意識と矜持を託す存在でもあったのです。
「旧きに倣い、今に還る。」
千夜賀風は、これまで日本刀、所作、茶、能、空間演出などを通じて、日本文化の奥にある精神性と美意識を現代にひらく活動を行ってきました。私たちが大切にしているのは、古きものを単に再現することではありません。
その時代に生きた人々が何を美しいと感じ、何を祈り、どのように自らを律していたのか。
その本質に静かに触れ、今を生きる私たちの日々の中に、もう一度還していくこと。
今回の《KIRIEBIJOU × 千夜賀風》の取り組みもまた、千夜賀風のコンセプトである
「旧きに倣い、今に還る。」
に通じるものです。
鍔に込められた守りの意匠を、現代の装いに馴染むジュエリーとして再構成することで、かつて武士が大切にした美意識を、日々の暮らしの中で静かに纏うことを目指しました。
江戸の粋、鍔という小さな宇宙
江戸時代、武士は「戦う人」であるだけでなく、教養や美意識を備えた存在として自らを磨いていきました。
刀は実戦のための武器であると同時に、武士の身分や品格、そして美的感性を表すものでもありました。
なかでも鍔は、刀装具の中でも特に個性が表れる部分です。
実用性を備えながらも、そこには持ち主の趣味、思想、願い、そして美意識が映し出されました。
菊、雁、鳳凰、波、月、松、透かし文様。
それぞれの意匠には、長寿、平安、絆、守護、再生、清らかさといった意味が重ねられています。
《EN – TSUBA》では、そうした鍔の意匠の中から、現代においても美しく響く文様を選び、KIRIEBIJOUの繊細な技術によって装身具として仕立てました。
羽根のような軽さと、箔の静かな輝き
KIRIEBIJOUの大きな特徴は、その軽さにあります。
貴金属のような重厚な輝きをまといながら、大振りであっても、羽根のように軽やかなつけ心地。
耳元に存在感を添えながら、長時間身につけても負担になりにくいことが魅力です。
その軽さを支えているのは、水に強く、強度にも優れた特殊紙です。
ベースとなる紙に漆を塗り、箔を施すことで、紙でありながら、金属や漆工芸にも通じる奥行きのある質感が生まれます。
純金やプラチナの輝きを、より軽やかに、より自由に楽しむ。
KIRIEBIJOUの素材は、切り絵の繊細さと、箔の深い表情が重なり合う、現代の新しい装身具のかたちです。
鍔という本来は金属で作られてきた意匠を、あえて軽やかな素材で表現すること。
それは、古き意匠をそのまま写すのではなく、今を生きる人の装いへと還していくための、現代的な再構成でもあります。
EN — 縁
シリーズ名に込めた EN は、縁 を意味します。
縁とは、人と人、ものと心、過去と現在を結ぶ、目に見えないつながり。
このシリーズは、千夜賀風とKIRIEBIJOUとの出会いから生まれました。
そしてまた、鍔という古き意匠と、現代を生きる人の装いを結ぶものでもあります。
かつて鍔は、刀を扱う者の手を守る存在でした。
その小さな造形の中には、武士の美意識や祈り、身を守る願いが込められていました。
《EN – TSUBA》は、その鍔に宿る守りの意匠を、今を生きる人の日々にそっと寄り添うジュエリーとして再構成したシリーズです。
黒漆の静けさと、モリオンの守り
本シリーズでは、鍔の力強く繊細な意匠を、黒漆の静かな艶とともに表現しています。
黒は、華美ではなく、深く、静かに存在感を放つ色です。
装いに落ち着きと品格を添えながら、身につける方の内側にある強さを引き立てます。
また、すべての作品には、モリオン、すなわち黒水晶を添えました。
モリオンは、古くから守護の石として知られ、心を落ち着かせ、持つ人を静かに支える石とされています。
刀を扱う者の手を守った鍔。
そして、現代を生きる人の心に寄り添う黒水晶。
その二つを重ねることで、《EN – TSUBA》は、単なる装飾品ではなく、日々を歩むための小さな守りとしての意味を持ちます。
日々のそばに、武士の矜持を
武士が刀を身近に携えたように、
その美意識と守りの精神を、現代の日常の中で静かに纏う。
《EN – TSUBA》は、古き意匠をそのまま写すのではなく、今を生きる人の装いに馴染むかたちへと再構成したジュエリーです。
強さを誇示するのではなく、静かに芯を持つこと。
美しさを飾るだけでなく、自らの心を整えること。
過去の意匠を、今の暮らしの中で息づかせること。
鍔に宿る守りのかたちが、身につける方の日々に、静かな力と美しさを添えてくれることを願っています。
《KIRIEBIJOU × 千夜賀風》
EN – TSUBA
武士の矜持を纏う、守護の美
横浜高島屋 8階「現代の職人たち展」
会期:2026年5月8日(金)〜5月13日(水)
KIRIEBIJOUの羽根のように軽やかな素材表現と、千夜賀風が大切にする日本文化の精神性が出会い、生まれた小さな守りのジュエリー。
ぜひ会場にて、その静かな美しさをご覧ください。



